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漢方薬局・温灸院のみやかわ漢方堂

■みやかわ温灸院 院長のブログ

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「モナリザ」は高脂血症

  視覚を用いた診察を視診という。視覚を用いた診察に望診というのもある。少し離れて、ボーと見るので望診といいます。じっと視ようとしたら、みえてこないこともあるのです。

 昔は、『芸術新潮』を購読していました。なぜか、1999年9月号1冊だけ残っていて、その中に「ドクター・シノダの人物画診断」がという連載記事がありました。ダビンチの「モナリザ」、その左目と鼻すじの間にいぼのようなものがあり、それは高脂血症から生じた黄色腫であると言っています。絵画も、医学的にみることができる、という面白さがあります。それをまとめたのが篠田達明著『モナリザは高脂血症だった』(新潮新書)で、このたび買いました。

 レンブラントの「バテシバ」の女性モデルは、左腋下に窪みがあるので乳がん。豊臣秀吉は、多指症で、高台寺蔵「秀吉像」は、手を異常に小さく書かれているのは、目立たないようにしているから。「まいまいつぶろ」の9代将軍徳川家重の肖像もあり、アテトーゼ型の脳性麻痺だそう。

 など、合計29枚の肖像画の視診が記録されています。こういうことを中国医学からも展開したら、おもしろそう。

公冶長

 『論語』公冶長篇に、公冶長という若者が登場し、鳥の会話がわかる者らしい。鳥が「あそこに死者がいる」と話ししているのを聞いて、交番に死者がいることを届けたら、死者の発見者=殺人者と見なされて投獄されるが、孔子は冤罪だと看破し(この若者の素性を知っていたのでしょう)、ついには自分の娘を公冶長の嫁にした。

 患者さんに借りて『まいまいつぶろ』(幻冬舎)を読んでいたら、第九代将軍家重の小姓(身の周りの雑用を務める役)の大岡忠光も鳥の会話がわかると書いてあった。

「鳥は、人が思いもよらぬことを鳴き交わしております。もうすぐ風が強まる。雨雲が近づいている。危ないゆえ離れよと、互いに知らせ合うております」

 聴覚を使った診察に、聴診(意識的に聴こうとする)、聞診(意識的に聴こうとしないで、自然に聞こえてくる)がある(そもそも聴診と聞診は異なるもの)。このほかに、公冶長や忠光のような、超人的な診察をしている人がいるかも知れない。



進級(テニス)

  習っているテニス、68歳の誕生日直前に、一番上のクラスに進級しました。この年になっても、成長するもんですね。(われながら恐ろしい)

「養心のすすめ」を書いて、養心を心がけているものの、養形(身体を鍛えること)もおこたらず。そして、ある程度、享楽もしています。型にはまらない養生というのもあるのです。貝原益軒『養生訓』は、他者養生と自己養生(養心・養形・順天)を組み合わせています。

 


夢(空想)

  短い夢だと、今度、来年、10年後。中ぐらいの夢だと、老いるまで。その次は、死ぬまで。その次は、来世にも続く。

 中ぐらいの夢で、家庭を持ち、家を建て、自動車を買えば、老後の夢がなくなってしまう。燃え尽きてしまう。しかたないから次の夢を、孫に託したり、ペットに託したり。

 そういう意味で、不老不死という夢は死ぬまで続き、天寿を全うしたいという夢も死ぬまで続くから、なかなか良い夢である。

 来世に続くという夢とは、永遠と生き続ける転生、極楽浄土、子孫を見まもる霊となりたいなどは、さらに良い夢である。

 たとえば「来週は遠足だ」「再来週はデートだ」というのも、実現するとは限らないから、夢である。夢は、達成するその日までは幸福感一杯なのである。多少、いやなことがあっても、幸福感一杯である。

 それが死ぬまで続き、さらにその先まで続くとしたら、転生する、極楽浄土に行く、子孫を見まもるという夢は、幸福感に満たされた人生となるのである。すばらしい。

 来世につながる夢をもった人は、目がキラキラしているんでしょうね。

 

『老子』第20章

 『老子』第20章は「わたしは愚かものの心の持ち主、のろのろと間がぬけている。道を知ろうとしない世間の人々は、はきはきと知恵がよくまわるのに引き替え、わたしだけはどんより暗くよどんでいるかのようだ。世間の人々はてきぱきと敏腕を振るうのに対して、わたしだけはもたもたしている」とある。いじけた人物の、いじけたさまの羅列で、なぜ『老子』にあるのか解らないでいたが、冒頭の「学を絶つ」がキーワードで、学を絶つとは人為を絶つことで、つまり無為のことを言っている。いじけた人物は、無為であり、自然であり、実は楽しんで、愉快なのである。ああ、いじけた人物、いじけたさまと見た自分がうらめしい。

 

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