みやかわ漢方薬局は、とくに女性のための漢方をめざしてしています。診察室併設。女性スタッフ対応。東川口駅徒歩2分

漢方薬局・温灸院のみやかわ漢方堂

■温灸院院長の病歴紹介

かぜ(感冒)

 40代以降は、基本的に年に一度はかぜをひいていました。最初のころは、どういう理由でかぜになったのか分からなかったのですが、風邪の理論(東洋医学的)を学び、さらに経験を積んでいくうちに、一定のルールがあることがわかりました。わかって以降はかぜをひくことが、少なくなりました。
 以下、個人的な体験から、かぜの成り立ちから、治療方法、予防をのべることにします。ただし、あくまで個人的な体験で、すべての人に適応するわけでありませんから、参考程度にしてください。

 日本語の「かぜ」は「風邪」と書き、感冒という病気をさします。感冒は、普通感冒と流行性感冒にわけられます。
 本家の中国では、「風邪」といえば「ふうじゃ」のことで、急性の病気、発熱する病気、素早く悪化する病気など、これらを引きおこす原因(風邪)をさします。感冒だけでなく、脳卒中、心筋梗塞、リウマチなども、風邪が引きおこした病気とされています。

 ここでおわかりのように、感冒を「風邪」と書くのは日本語用法です。症状が、風邪(ふうじゃ)の病気に似ているので、「風邪」と書くのだと思います。風邪と書きますが、実際は寒邪(冷え)の場合が多いようです。

誤解をさけるために、日本語用法は使わないで、伝統的な中国医学の考えかたを採用し、病気の原因の場合は風邪(ふうじゃ)を使い、病名の場合はかぜ(感冒)とすることにします。

 流行性感冒は、ウイルス性感冒で、本人の体調おかまいなく、風邪(ふうじゃ)が襲ってくる病気です。インフルエンザや、ノロウイルスというのが、これに該当します。家族内で広がったり、施設内でひろがります。本人の体調おかまいなくといっても、体力が弱い人が罹患しやすいようです。高熱、腹痛、下痢などを特長とします。

普通感冒は、本人が体調が悪くて、風邪(ふうじゃ)を引き入れた病気です。日本語の「風邪を引く」という「引く」は、「引き入れた」という意味です。伝染性は弱くて、必ずしも高熱ではなく、鼻水、鼻づまり、扁桃腺が腫れる、咳になる程度で、腹痛や下痢は無かったりもします。

普通感冒、流行性感冒、どちらも風邪(ふうじゃ)なのですが、伝統的には流行性感冒の場合は「虚邪」といい、普通感冒の場合は「正邪」と分けています。強引に侵入するのが「虚邪」、体調不良の故に引きいれるのが「正邪」、という違いがあります。

 普通感冒は正邪を引き入れた病気ですが、どこから引き入れるのでしょうか。それは皮膚からです。皮膚が完璧であれば、冬場に裸になっても感冒にもならず、裸祭りにも参加しても元気そのものです。年始に冬の海に入る行事があり、テレビで放映されますが、よくかぜ(感冒)をひかないなあと感心しますが、やはり皮膚が完璧であればかぜ(感冒)はひきません。皮膚に隙間があれば、どんなに厚着しても、家の中で暖まっていても、風邪(ふうじゃ)を引き入れます。

“汗
汗をかいた後に、身体を冷やすと風邪を引きいれます。スポーツの後とか、コタツで寝ていて発汗した場合が風邪を引き入れやすくなります。また、食べ過ぎて発汗した後もあぶないようです。
お相撲さんでもかぜ(感冒)をひきますから、稽古のあとの汗の処理が完璧でなかったか、昼寝して発汗し、その時に風邪(ふうじゃ)を引き込んだと考えられます。
食後のうたた寝だけなら発汗しないのですが、コタツで寝ると温まるので発汗します。コタツでなくても、温かな部屋でも発汗しますので、風邪を引き入れやすくなります。

個人的な体験として、ある冬にテニスをして、すぐ入浴したのだが、ついでに掃除してしまえと、下半身浴しながら、上半身を乗り出して洗い場を掃除していたら、その夜からかぜ(感冒)をひきました。発汗したら、冬場ならば熱いお湯で十分に温めるべきなのに、甘く見ていたので風邪をひきいれました。夏ならば、汗を十分にぬぐい取ればすみますが、冬は熱いお湯(シャワー)がかかせません。

◆“乕罎領笋
普段、冷えている所は、風邪を引き込み易いようです。首筋、肩、腰、手足。どこでも風邪を引き込みます。気を抜かないでケアしておかねばなりません。風邪を引き入れてしまってから温めても遅いので、なにより専守防衛です。

ずばり風邪の入り口というツボ(風門)が、肩と首の間にあります。首筋や肩は、かぜを引きやすい人は要注意です。夏場のクーラーでもかぜをひくのは、およそ首筋や肩が入り口になっています。肩や背中がスースーする人は要注意です。

個人的な体験ですが、足の裏から風邪を引きいれたことが何度もあります。冷たい床に、裸足で、裸足でなくとも靴下をはいても、5分くらい居たら風邪を引きいれました。風邪は上半身から引きいれるのは順当で、まあ治り易いのですが、下半身から引き入れたら重症化します。このときは、高熱が出て、悪寒し、何日も寝込みました。スリッパをはけば予防できますので、冬場の自宅でも上履きは欠かせません。

また、脇腹から風邪を引き入れたことがあります。脇腹を触って冷たい人は、要注意です。薄着したり、透きまがあったりすると、自動的に感冒になります。若ぶって、シャツをズボンの外に出すと、脇腹がスースーします。シャツをインするか、腹巻きで、防ぎましょう。

最悪なのは、薄着です。出がけは温かだったので薄着で、帰りにきゅうに冷え込んできたときは、風邪を引き入れやすくなります。

 冷たい飲食物
冷たい飲みもの・食べ物は、風邪を引き入れることがあります。よく「胃が冷える」というものです。胃が冷えると、のどが腫れます(炎症)。のどが腫れるので、それを冷やそうとして、冷たい飲みものをまた飲みます。そうすると胃が冷えて、のどが腫れます。この連鎖で、のどが永遠に腫れます。のどが腫れると、風邪を引き入れやすくなります。
冷たい飲食物をとって、のどが腫れたら、冷たいものの摂取は早く中止しましょう。

 胃が冷えなくても、かぜ(感冒)をひくまえには、のどが腫れます。のどが腫れた段階で治療しておけば悪化しません。のどの痛みが、何日か続くと、かぜ(感冒)になります。初日か、二日目に、のどの痛みがとれると、かぜ(感冒)になることはありません。
のどの痛みをとる方法。
 ‐商刺絡
 韓国では鉄板の治療法です。手の親指にある少商というツボから血を出します。血を出すことを刺絡と言います。これだけですが、未然に治療することができます。
◆.櫂リスエット
水分が足りないと思い、いろいろなお茶、それもいろいろな温度で試しましたが、無効。ウーロン茶は、悪化しました。ウーロン茶はのどを荒らすといいますが、その通りだと思います。塩をいれたぬるま湯でうがいもしましたが、無効。のどの薬を塗りましたが、無効。お腹と足にお灸しましたが、有効。しかし、ちょっと面倒。最終的にみつけたのが、ポカリスエットです。どこでも売っている、いつでも対処できるのが最大の利点。冷たくても有効。速やかにのどの痛みが引き、腫れも引いていきます。こうなると、かぜ(感冒)に発展することはありません。近年は、ポカリスエットで、かぜ(感冒)を予防することができようになりました。ポカリスエットの成分が、ぼくの場合のかぜ(感冒)に効果を発揮するのだと思います。

【要点】
体表を冷やさないこと。冷えているところがあったら、用心しましょう。
胃を冷やさないこと。胃が冷えているとのどが腫れます。のどが腫れたら早くなおすこと。胃を温める食物を速やかに摂取すること。

(2014年12月掲載)

ページ先頭へ▲